「demography」は本来はあらゆる生物の数や属性の動向に用いられる(個体群統計学)が、特に人間の数に関する統計学(human demography)のことを指すことが多い。人口統計学による分析はある社会や集団の教育水準、民族構成、宗教、国籍などを調査し、その特徴を判断するために使われることがある。
学問上、人口学は経済学や社会学の一部とされることもある。形式人口学(Formal demography)は研究対象を人口の増減などの法則性の計測に限定するが、社会人口学(social demography, population studies)はより広い分野を対象とし、人口と経済、社会、文化、生物学的状況(疫病や衛生など)との関係、これらが人口に及ぼす影響を分析する。
デモグラフィックス(デモグラフィクス、demographics)という用語がしばしば人口統計学と混同されて使用されている。デモグラフィックスは顧客など特定の人口集団の特徴を定義し分類する手法であり、マーケティングや世論調査などに用いられる。地域・国における人口統計学的な調査結果も、マーケティングなどの調査に使用されている。
なお、この分野に相当する生物学での分野は個体群生態学であるが、両者の発展には関わりが深い。例えば個体群成長の基礎モデルであるロジスティック方程式は人口増加に関する研究に端を発している。